第1回目アニメ評論読書会終了しました

本日行いました。
今回の参加者は、以下の3名でした。

  • 秋田紀亜さん(twitter id:akita_kia)
  • シノハラユウキさん(twitter id:sakstyle)
  • Shostakovichさん(twitter id:Shostakovich)

使用テクストは以前のエントリで挙げたとおり、『アニメーションの映画学 (ビジュアル文化シリーズ)』の第一章を扱いました。
以下に読書会において出た論点をメモしておきます。

〈原形質性〉という概念について

  • 気持ちよさじゃなくてグロテスクさもあわせて説明できるのは便利
    • アニメーションの動きにおけるグロテスクな側面について掘り下げるといい
    • 観客が「気持ち悪い」と思うのは、記憶の中の人間の動きなどのイメージからの乖離が大きい場合かもしれない

エイゼンシテインの映画理論について

  • 「画面の中の有機的統一性」は確かに重要だが、その基準では統一を崩すタイプの作品を一切評価できなくなる

トーテミズム/アニミズムの扱い

  • 本当にこんな風に没入してアニメーション鑑賞をしているのか?
  • エイゼンシテインが階層化したトーテミズムモデルのどこにディズニー作品が位置しているのかについて見解が分かれる
    • 決定するに当たっては原著の"Eisenstein on Disney*1"を講読する必要があるのでは?

次回以降は、"Eisenstein on Disney"講読を検討しているのですが、英文講読が時間がかかるということもある(私自身、英語はあまり得意ではないです)ので、今回も扱った『アニメーションの映画学 (ビジュアル文化シリーズ)』の第三章を用いて、アニメーションの風景論についての話をしようかと考えています。開催時期は未定です。
興味をお持ちの方は、annamaria.duvet☆gmail.com(☆を@に変えてください)にメールをしていただければ対応できますので、是非お願いします。
Twitterで私のpostを読むことが出来る方の場合は、Replyをいただければ対応いたします。
東京以外での参加者が多い場合はSkypeでの開催も検討しますので、お気軽に教えてください。

*1:現在は"The Eisenstein Collection"内に収められていて、こちらを購入すればよいようです